娶振新田村(読み)よめふりしんでんむら

日本歴史地名大系 「娶振新田村」の解説

娶振新田村
よめふりしんでんむら

[現在地名]平和町六輪ろくわ

日光につこう川の右岸にあり、対岸東城とうじよう村に接する。「寛文覚書」「府志」「尾張名所図会」では振村と書き、天保村絵図では娵振村、「尾張国地名考」では娵振新田村、「尾張志」では娶振村と書いている。「尾張国地名考」には旧音「よめぶり」、今「よめふり」と注記し「此村二百四五十年前永禄元亀の頃か塩畑村より開きたり与梅扶利よめふりとは丸葉柳の名也此樹の数多ありたる地ゆへに取も直さず娵振新田と号く娵振は借字なり」、また「此木東美濃及木曾の谷にて杼梠どろの木ともいふ本艸に白楊はくようといへる是なりとぞ」と記している。

村の成立について「尾張志」では「津田正生が考に振は新田にて旧地にあらすといへりされとも其あたり海を築出したる地にてはなくむかしの草生なとを開発したる新田なれは古き地名は有へく又あたらしき村名を付んにはヨメブリなとは思ひよりかたく旧名にあらされは呼そめかたしよくよく考ふへし」としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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