知恵蔵 「子会社上場」の解説 子会社上場 子会社の株式公開によって、収益貢献につながるキャピタルゲイン(株式売却益)が得られ、業績向上が図られることが少なくない。しかし、同時に、子会社に対する親会社の持ち分比率いかんで経営権が低下したり、親会社と子会社の株主の利益が相反する事態が生じる。 利益相反の発生による企業経営の機能不全を回避する意図から100%出資の完全子会社化が選択されるが、より少ない資本でより多くの企業を支配するという観点からは資本節約機能が充足されないことになる。実質的支配を保持しながら子会社の飛躍的成長を図る、さらには完全分離し子会社独自の成長・発展を追求するという積極的な狙いから子会社の株式公開がなされもする。 (高橋宏幸 中央大学教授 / 2008年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by