孟母断機の戒め(読み)もうぼだんきのいましめ

故事成語を知る辞典 「孟母断機の戒め」の解説

孟母断機の戒め

学業中途でやめてはいけない、という教え。また、母親が厳しく子供を激励することのたとえ。

[使用例] 中途にてたちもどそうらわばこの母は決して逢い申すまじ、孟母の賢は及ばずとも断機のおしえは守る覚悟にて候えば[村井弦斎近江聖人|1892]

[由来] 「列女伝母儀」に出て来る話から。紀元前四世紀、戦国時代の中国でのこと。まだ若い孟子が、学業の半ばで師のもとから帰ってきたことがありました。すると、はたを織っていた母は、刀で糸を断ち切り、「学業を途中でやめるのは、織りかけた織り物を断ち切るようなもの。最後までやり遂げなければ意味がないのです」と厳しく戒めました。母の叱責のおかげで、孟子は、偉大な学者として名を残すことになったということです。

〔異形〕断機の戒め。

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