デジタル大辞泉
「村井弦斎」の意味・読み・例文・類語
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村井弦斎
むらいげんさい
(1863―1927)
小説家。三河国(愛知県)豊橋(とよはし)に生まれる。本名寛(ひろし)。父は儒者だが維新後零落。東京外国語学校(現東京外国語大学)露語科中退。1884年(明治17)渡米、母危篤のため87年帰国。『報知新聞』の客員となり、早稲田(わせだ)大学に学ぶが中退、正社員となる。森田思軒(しけん)門下として活躍。相州三浦の豪族三浦家の滅亡の悲劇を描いた『桜の御所』(1894)、「陰惨なロマンス」(柳田泉)をつづった『沖の小嶋(こじま)』(1896)、発明発見物語『日の出嶋』(1902)、女性の悲劇をつづった家庭小説『小松嶋』(1917)や、『食道楽(しょくどうらく)』(1903)などいわゆる「道楽もの」にその才を発揮した。
[山崎一穎]
『『近代文学研究叢書27』(1967・昭和女子大学光葉会)』▽『『食道楽』(1976・新人物往来社)』
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村井 弦斎
ムライ ゲンサイ
明治・大正期の小説家,新聞記者
- 生年
- 文久3年12月18日(1864年)
- 没年
- 昭和2(1927)年7月30日
- 出生地
- 三州豊橋
- 本名
- 村井 寛
- 学歴〔年〕
- 東京外語学校〔明治13年〕中退
- 経歴
- 早くから文学を志し、明治17年渡米。サンフランシスコで苦学し、20年に帰国。21年「加利保留尼亜」を発表。「郵便報知新聞」の客員となり、のち正社員となって「鉄欄干」「小説家」など次々に発表。28年「報知新聞」編集長となり「写真術」「日の出島」など多くの作品を発表。36年には小説「食道楽」を連載、和洋中、分野を問わず約600食の献立と料理法を紹介し好評を博した。
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村井弦斎【むらいげんさい】
小説家,新聞記者。本名寛。三河豊橋の儒家に生まれる。東京外国語学校中退。一時放浪生活を送り,1885年渡米。帰国して,処女作《加利保留尼亜(カリホルニア)》を発表。《報知新聞》入社後は,同じ森田思軒門下の村上浪六らと共に新聞小説家として活躍した。特に長編小説《日の出島》が大衆的人気を得る。その後《婦人世界》の編集顧問となり,家庭生活の改善と合理化を目指した評論を執筆。他に実用家庭的読物《食道楽》,伝記ものの少年文学《近江聖人》などがある。
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村井弦斎
むらいげんさい
[生]文久3(1863).12.18. 三河,豊橋
[没]1927.7.30. 平塚
新聞記者,小説家。本名,寛。東京外国語学校露語科中退。 1884年アメリカに渡り,帰国 (1887) 後『郵便報知新聞』客員,95年同編集長。『小説家』 (90~91) で認められ,『小猫』 (91~92) により小説家の地位を確立,『日の出島』 (96~1901) でその人気は絶頂に達した。 1906年『婦人世界』編集長となり,初めて料理法,医療法などの実用記事を多く取入れ,現在の女性雑誌の原型をつくった。小説もまた『食道楽』 (03) など娯楽性と実用性を兼備したものが多い。
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村井弦斎 むらい-げんさい
1864*-1927 明治-大正時代の新聞記者,小説家。
文久3年12月18日生まれ。渡米して苦学。明治23年郵便報知新聞社にはいり,28年森田思軒のあと「報知新聞」編集長となる。同紙に長編小説「日の出島」,読み物「食道楽」を連載して人気をよんだ。昭和2年7月30日死去。65歳。三河(愛知県)出身。東京専門学校(現早大)中退。本名は寛。
【格言など】小児には徳育よりも智育よりも体育よりも食育が先き(「食道楽」)
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村井 弦斎 (むらい げんさい)
生年月日:1863年12月18日
明治時代;大正時代の小説家;新聞記者
1927年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の村井弦斎の言及
【食道楽】より
…村井弦斎の長編小説。1903年(明治36)《報知新聞》に連載。…
【婦人世界】より
…1906年1月に実業之日本社から創刊された女性雑誌。大衆作家の村井弦斎を編集顧問に迎えて料理・育児などの実用記事,家庭婦人のための修養記事などを売りものにした。文芸欄では河井酔茗らが詩を,与謝野晶子が短歌を担当したほか,家庭小説を連載し,読者の人気を博した。…
※「村井弦斎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」