精選版 日本国語大辞典 「半ば」の意味・読み・例文・類語
なか‐ば【半ば】
[1] 〘名〙
※石山寺本金剛般若経集験記平安初期点(850頃)「崖に至る半(ナカハ)、人有りて接(とら)ふるに似たり」
(ロ) 一定の時間の中間。暦、季節、生涯など、ある時間の中間の時点をいう。
※蜻蛉(974頃)中「春のなかはにもなりにけり」
※太平記(14C後)八「一条の手尚相支へて、戦半(ナカバ)也と聞えしかば」
③ 不和であること。対立している状態。
[2] 〘副〙
① 半分ほど、そういう状態であるさま。「なかば…なかば…」と二つの状態を対比して用いることが多い。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「ソノ コトヲ キイテ nacaba(ナカバ) ヲソレ nacaba(ナカバ) アキレテ」
② (「半分ほど」の意が強調されて) ある状態が進んで、大方そうなるさま。ほとんど。だいぶ。よほど。
③ 事態・状態がまだ半分程度にしかなっていないさま。まだ進んでいない状態としていう。いくぶん。いくらか。
※源氏(1001‐14頃)明石「むつごとを語りあはせむ人もがなうき世の夢もなかはさむやと」
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