精選版 日本国語大辞典 「覚悟」の意味・読み・例文・類語
かく‐ご【覚悟】
〘名〙
① 迷いを去り、真実の道理をさとること。
※教行信証(1224)二「爾者、斯等覚悟、皆以安養浄刹之大利、仏願難思之至徳也」
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)三「群生を覚悟(カクゴ)(〈注〉いさいのいきものをサトラ)せんかために、一切を震動したまふ」 〔史記‐項羽本紀賛〕
② 悟ること。気がつくこと。
※江戸繁昌記(1832‐36)五「小可(〈注〉わたし)も也た先刻険く懐袋を抽んとす。幸に早く覚悟す」
③ あらかじめ心構えすること。心の用意。
※長門熊谷家文書‐建久六年(1195)二月九日・熊谷蓮生〈直実〉置文案「右参ケ条之外、依二其身器量一、可二覚悟一者也、仍置状如レ件」
④ あきらめること。観念すること。
※虎明本狂言・武悪(室町末‐近世初)「がつきめ御意じゃ、かくごせひ」
⑤ 記憶すること。おぼえること。また、修得すること。
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