学文路村(読み)かむろむら

日本歴史地名大系 「学文路村」の解説

学文路村
かむろむら

[現在地名]橋本市学文路

紀ノ川南岸、高野街道沿いにあり、東は馬場ばば村、西は九度山くどやま(現伊都郡九度山町)。「続風土記」は「村名は禿の義にして少童の事か」と記し、禿かぶろ村ともいった。小名に茂原もはら畑天神はたてんじん有岡ありおかがあり、畑天神について同書は「昔は戸数も多かりしにや、畑山千軒の諺村中にのこれり」と記す。

文治四年(一一八八)七月一六日の僧頼実処分長帳(続宝簡集)によれば、頼実が「禿前出口西脇」の田畠を処分している。文暦二年(一二三五)一一月二〇日の源定田地売券(同集)では源定が「高野山政所河南方禿村字出口」の田地を売却しており、高野山領官省符かんしようふ庄河南方に含まれたことがわかる。また相賀庄惣社大明神神事帳写(相賀大神社文書)所収の天授三年(一三七七)頃の文書に「禿童村」とみえ、相賀大おうがだい神社八月放生会の御幣料として米二斗五升を納めていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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