宇井苔村(読み)ういこけむら

日本歴史地名大系 「宇井苔村」の解説

宇井苔村
ういこけむら

[現在地名]金屋町宇井苔

修理川しゆうりがわ村の東方、白馬谷しらまたに川の上流に位置し、南は白馬山系を境として日高郡(現中津村・美山村)に接する。「続風土記」に「荘中の極山中にて窮僻の地なれは免許の村なり、宇井の名義を考ふるに別に離れて区域をなすものをいふ、山中往々其名あり、当村地形其名にかなへり」とある。村は宇井・苔の二地域に分れ、本村である宇井の北方に山を隔てて苔地域(苔谷)がある。同書は「谷最も狭く薬研の如き地なり、古は宇井村苔村と書く、今は一村として称し来れり」と記す。宇井の地名は応永七年(一四〇〇)六月の山野売渡証文(修理川区有文書)に「修理川惣野山合一所」の四至として「限東宇井川口ヲ境」とみえ、同一一年八月の山野売渡証文(同文書)にも山野の四至に「限東宇井村境尾」「限南宇井川道」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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