宇智陵(読み)うちりよう

日本歴史地名大系 「宇智陵」の解説

宇智陵
うちりよう

[現在地名]五條市御山町

御山みやま町西南部に所在。光仁天皇皇后井上内親王陵。井上内親王は「続日本紀」宝亀三年(七七二)三月二日条に「皇后井上内親王坐巫蠱廃」とあり、天皇をのろったとして廃后。同年五月二七日には皇太子他戸おさべ王も廃され、翌四年一〇月一九日、二人は宇智郡に幽閉され、同六年四月二七日に没した。死後、多くの変事があったので、同八年一二月二八日、内親王を改葬して墳を御墓と称した。「類聚国史」によれば延暦一九年(八〇〇)七月二三日、皇后を追称し、墓を山陵と称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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