宇曾利郷(読み)うそりごう

日本歴史地名大系 「宇曾利郷」の解説

宇曾利郷
うそりごう

中世における現下北郡・むつ市域一帯の呼称。鎌倉末期は安東(安藤)氏の支配下にあり、正中二年(一三二五)の安藤宗季譲状(新渡戸文書)に次のようにある。

<資料は省略されています>

これは宇曾利郷などの地頭代職を子息犬法師(後の高季)に譲り、宇曾利郷のうち田屋たや(現東通村)田名部たなぶ安渡あんど(現むつ市)を女子とら御前に一期分として与えたものである。建武二年(一三三五)閏一〇月二九日の北畠顕家国宣(同文書)では高季が宗季から譲られた「糠部郡宇曾利郷」などの地頭代職が承認されている。

その後の動静については不明の点が多いが、康正三年(一四五七)終結をみる蠣崎の乱の頃まで安東氏の支配が続き、以後根城南部氏の支配下に入ったものと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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