宜し(読み)ヨラシ

デジタル大辞泉 「宜し」の意味・読み・例文・類語

よら・し【宜し/良らし】

[形シク]《動詞「寄る」の形容詞化。近寄りたくなるようなさま、が原義》好ましい。
石椎いもち今撃たば―・し」〈・中・歌謡

うべ‐し【宜し】

[連語]《「し」は強意副助詞》なるほどまあ。いかにも。もっとも。
「ここ見れば―神代ゆ始めけらしも」〈・四三六〇〉

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精選版 日本国語大辞典 「宜し」の意味・読み・例文・類語

うべ【宜】 し

  1. ( 副詞「うべ」に強意の助詞「し」の付いたもの ) なるほどまあ。もっともなことには。
    1. [初出の実例]「こきばくも ゆたけきかも ここ見れば 宇倍之(ウベシ)神代ゆ 始めけらしも」(出典万葉集(8C後)二〇・四三六〇)

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