宝陀寺堤(読み)ほうだじのつつみ

日本歴史地名大系 「宝陀寺堤」の解説

宝陀寺堤
ほうだじのつつみ

[現在地名]湯前町 上辻

地元で城泉じようせん寺とよぶ浄心じようしん寺跡から東に約一〇〇メートルほど入った杉林の中に四ヵ所の堤が確認でき、二ヵ所が使用されている。堤の上には集光院宝陀寺跡があり、観音堂現存。観音堂内にある十一面観世音菩薩像には、住職が京都から勧進の途中海難にあい、祈願をたて無事この地へ安置できたが、その結果住職は家族とともに人柱になったという伝説がある。夕軒覚書(「国誌」所収)によれば「宝陀寺堤一ケ所 竪十五間横十三間深サ七尺水口三尺 水田五町壱反六畝拾五歩 分米三拾壱石七斗四升壱合」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android