湯前町(読み)ゆのまえまち

日本歴史地名大系 「湯前町」の解説

湯前町
ゆのまえまち

面積:四八・二四平方キロ

球磨郡の東端に位置する。西と南は多良木たらぎ町、北は球磨川を境に水上みずかみ村、東は宮崎県児湯こゆ西米良にしめら村と接する県境の町である。町の三方を山に囲まれ、西は球磨盆地につながる。総面積の七七パーセントが山林。産業は農業が中心で、水稲・小麦・煙草・藺草養蚕酪農畜産などの複合経営が多い。名産品としては球磨焼酎下村しもむら婦人会による市房漬・湯前葡萄などがある。交通は国鉄湯前線の最終駅となっており、かつては木材など林産物輸送で賑ったが、現在は赤字路線となり通勤・通学に利用されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「湯前町」の意味・わかりやすい解説

湯前〔町〕
ゆのまえ

熊本県南東部,球磨川上流域にある町。1937年町制。町域の大部分山地で,山林が広く,長く製材業が盛んであったが,近年はメロンタバコブドウ栽培肉牛乳牛飼育比重が移っている。ほかに球磨焼酎を産する。明導寺(城泉寺)阿弥陀堂は国指定重要文化財。1992年湯前駅前に湯前まんが美術館開館。くま川鉄道の終点で,奥球磨県立自然公園への観光基地。米良荘を経て宮崎県の西都市,宮崎市にいたる国道219号線が町域の中央を通り,市街地中心部から国道388号線が北へ通じる。面積 48.37km2。人口 3627(2020)。

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