宣撫工作(読み)せんぶこうさく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宣撫工作」の意味・わかりやすい解説

宣撫工作
せんぶこうさく

軍隊占領地において軍政を施行する際、被占領地住民が軍政に対し敵対行動に走らず、協力的態度をとるようにするために住民への援助を行う仕事をいう。日本の宣撫工作は宣撫官、宣撫班によってとくに満州(中国東北)地域で活発に実施された。宣撫工作の任務は、映画、演劇びら、新聞、ラジオなどの媒体を駆使し、あるいは住民の衣食住衛生、医療などを保障することで、占領地統治の成功と戦争目的の達成を図ることにあった。

[纐纈 厚]

『青江舜二郎著『大日本宣撫官』(1970・芙蓉書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

1969年から続く英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門で、他言語から英語に翻訳された優れた作品に贈られる。翻訳者の仕事を重視し、賞金5万ポンド(約970万円)は作家と翻訳者で折半される。2005年...

国際ブッカー賞の用語解説を読む