ビラ

デジタル大辞泉 「ビラ」の意味・読み・例文・類語

ビラ(Vila)

ポートビラ

ビラ(villa)

郊外や田舎の屋敷。別荘

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精選版 日本国語大辞典 「ビラ」の意味・読み・例文・類語

ビラ

  1. 〘 名詞 〙 ( [フランス語] villa ) 田舎につくった邸宅。別荘。
    1. [初出の実例]「森の中からは小奇麗な、青塗り又卵子(たまご)色のヴィラなどが現れて来る」(出典:欧米印象記(1910)〈中村春雨〉紐育雑記)

びら

  1. 〘 名詞 〙(めかけ)をいう。
    1. [初出の実例]「矢萩のビラ(妾)の照子が」(出典:いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉四)

ビラ

  1. 〘 名詞 〙びら(片)

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改訂新版 世界大百科事典 「ビラ」の意味・わかりやすい解説

ビラ

一枚の紙片に文字,あるいは絵を印刷して,広告や宣伝を目的として,大勢の人に配布されるもの。ビラは英語のbillがなまったものといわれ,billは中世ラテン語のbulla(中世に証書や文書などに使われていた認めの封印)に由来する。それがしだいに紙そのものを意味するようになり,広告,宣伝を目的とするものになった。ビラは商業上のみならず,政治・思想上の目的からも用いられる(日本では,商業広告の目的で使われるものを,〈ちらし〉〈引札〉というのが一般的である)。政治運動や労働運動などにおいて,ビラの作成・配布(ビラまき)は最も一般的な戦術である。それは仲間に対しては同調を求め,連帯意識を強固にし,敵対者には心理的圧迫を与える。また,戦時において飛行機などによる空からのビラまきは,心理戦術の一手段として行われた。ビラは作成および配布が容易であることから,宣伝媒体の特殊なものとされている。
執筆者:


ビラ
Vila

南西太平洋,バヌアツ共和国首都人口3万4000(郊外を含む。2003)。エファテ島の南西部,静かな入江にある良港。町の北方に国際空港がある。海岸に面したヒギンソン通り周辺に郵便局,銀行,商社,商店,官庁が集中し,山手は閑静な住宅街となっている。中心街の通りには早朝から朝市が立ち,近隣の村から野菜などを売りにくる。交通機関はタクシーとバスであるが,バスは小型ですべて個人経営であり,客の希望で自由に路線を変える。住民の約30%は白人で,国語のビスラマのほかに英語,フランス語が話されており,中国人,日本人,ベトナム人の商店も多い。免税店が軒を連ね,観光客が多い。
執筆者:


ビラ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビラ」の意味・わかりやすい解説

ビラ
びら
Vila

太平洋南西部、メラネシアバヌアツニュー・ヘブリデス諸島)の首都。エファテ島南岸にあるフランス風の港町で、ポート・ビラPort Vilaともいう。人口3万2500(2001推計)。南西に開いたメレ湾奥の良港で、フイラ、イリリキの2島が美しい。コプラ、コーヒー、カカオの積出し港。市街地から5キロメートルのバウアーフィールド空港はポート・ビラ国際空港として知られ、ナンディフィジー)、ヌーメアニュー・カレドニア)などの太平洋各都市と結ばれている。

[大島襄二]

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日本歴史地名大系 「ビラ」の解説

ビラ
びら

アイヌ語に由来する地名。「西蝦夷地名考」に「ビラとは崖の事也」と説く。天保郷帳にルルモッペ持場のうちとして「ビラ」がみえる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビラ」の意味・わかりやすい解説

ビラ
villa

建築用語。一般に都市の郊外または田園に建つ独立住宅をいい,居館に付属建物と庭園を備えた例が多い。古代ローマ時代には地方領地に建てられた地主の居館または農場をさしたが,他方ローマ郊外にハドリアヌス帝が造ったような広大な別荘をも意味した (→ハドリアヌス帝のビラ ) 。イタリア・ルネサンス期に貴族が都市近郊にきそってこれを建て,周囲の自然を取入れた設計によってイタリア式庭園の秀作を数多く生んだ。イッポリート・デステによるチボリのビラ・デステは著名。 19世紀イギリスでは都市周縁に建つ富裕階級の独立住宅を意味した。現代では独立小住宅をさすほか,海浜,山などに設けるセカンド・ハウスをいうことが多い。 (→コッテージ )  

ビラ
Vila

南太平洋南西部,バヌアツの首都。商業中心都市。エファティ島南西岸にあり,港湾,国際空港,学校などの諸施設,牛肉の缶詰工場などがある。第2次世界大戦中はアメリカ軍の基地があった。フランス風の町並み。人口 4万4040(2009)。

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百科事典マイペディア 「ビラ」の意味・わかりやすい解説

ビラ

別荘,山荘,荘園などを意味するイタリア語。ラテン語ではウィラ。特に古代ローマやルネサンス期のイタリア,南フランスで盛んに建てられた君侯貴族の別邸をいう。ローマ郊外のティボリやナポリ湾沿岸など風光明媚な地にあり,広大な庭園と大規模な噴泉などをもつ。エステ荘,ファルネーゼ荘,ビラ・ボルゲーゼなどが有名。

ビラ

ポートビラ

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「ビラ」の解説

ビラ【villa〈イタリア〉】

別荘。郊外や田舎にある屋敷。また、貸し別荘。

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世界大百科事典(旧版)内のビラの言及

【ウィラ】より

…例外はシリア,ヨルダンにおいてウマイヤ朝カリフが建設したヒルバト・アル・マフジャール宮殿などの〈砂漠の宮殿〉である。16世紀に入ると,教皇,枢機卿,貴族,それに政治権力者がビラ(ウィラ)を建設するようになり,ローマの〈ビラ・ジュリア〉(現在ビラ・ジュリア美術館),〈ビラ・マダマ〉,ティボリの〈エステ家別荘〉,それにベネト地方にパラディオが建設した別荘などが現れ,イタリア・ルネサンス建築様式の普及とともに,フランス,イギリスにも広まった。【青柳 正規】。…

【庭園】より

…しかし,15世紀ころの初期ルネサンスの庭園は,中世以来の伝統的な形式からの過渡期的な様相がつよく,まったく新しいルネサンス独自の様式が展開するのは,16世紀に入ってのことである。イタリア・ルネサンスにおいて庭園芸術がめざましい発展をとげるのは,上流階級の人々が好んで営んだビラvillaと,そこでくりひろげられる生活のゆえであった。都市の周縁部,あるいは郊外に造られたビラは,別荘というよりはひとつの知的サロンというにふさわしく,たとえばメディチ家のコジモや大ロレンツォたちがフィレンツェの郊外に建てたビラ群は,当代最高の詩や音楽,芝居などに彩られた芸文の華ひらく場であった。…

【別荘】より

… 別荘がふつうの住宅と異なった独自の建築様式を発達させ,優れた建築作品を生みだすのは,ヨーロッパではルネサンスからバロックにかけての時代,日本では桃山時代から江戸時代前期にかけての時代である。ルネサンス時代のイタリアでは,はじめティボリなどに貴族の別荘(ビラvilla)が建てられ,そこでは多くの樹木と噴水をそなえた庭園と,庭園に面するロッジア(開廊)をそなえた主屋からなる構成が発達した。やがて建築家パラディオが故郷ビチェンツァの近くに建てた多くのビラにおいて主屋の各側面にロッジアを設けたり,あるいは主屋と翼屋をロッジアで結ぶ様式が完成された。…

※「ビラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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