富隈(読み)とみのくま

日本歴史地名大系 「富隈」の解説

富隈
とみのくま

住吉すみよし富隈城跡、および同城周辺から浜之市はまのいちにかけての呼称。富之隈(慶長三年七月九日「伊集院幸侃書状」旧記雑録)などとも表記され、「とみくま」ともよばれる。富隈城は文禄四年(一五九五)島津義久(当時竜伯)により修築され、慶長九年(一六〇四)国分に移るまで同城を居城とした。慶長二年五月一一日の島津忠恒書状(旧記雑録)には「浜之市方・帖佐方・鹿児島方」、同三年の島津家久事書案(同書)には「浜市・帖佐・鹿児島三方」、前掲伊集院幸侃書状には「かこしま・帖佐・富之隈」、同五年の島津義久起請文前書(同書)に「富之隈・鹿児島・帖佐三方」などとあることから、富隈と浜之市は義久の居所としてほとんど同義に使用されていたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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