寺尾とし(読み)テラオ トシ

20世紀日本人名事典 「寺尾とし」の解説

寺尾 とし
テラオ トシ

昭和期の社会運動家 元・日本共産党員。



生年
明治34(1901)年11月13日

没年
昭和47(1972)年1月30日

出生地
愛媛県宇和島市

本名
寺尾

旧姓(旧名)
若松

別名
別名=荒井 忍,清家 齢(セイケ トシ),若松 齢(ワカマツ トシ)

学歴〔年〕
日本女子大学〔昭和2年〕卒

経歴
郷里で小学校代用教員を勤め、大正12年清家敏住と結婚。早大入学の清家を追って日本女子大に入学、社会科学研究会を組織、昭和2年卒業後、労農党書記、3年日本共産党に入党、4年4.16事件で検挙された。清家が転向したため保釈出獄の6年離婚し、旧姓若松に戻り、8年共産党東京市委員として非合法活動を続け、袴田里見の下で10年2月まで「赤旗」を発行した。その前年新聞記者・田岡好と結婚したが10年に検挙され、非党員の田岡を守るため転向、15年出獄。田岡は18年戦死。戦後復党し、23年寺尾五郎と結婚。25年の党分裂時、国際派に属し除名され、六全協に復党、さらに中共派として寺尾と共に41年除名された。自伝「伝説の時代」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「寺尾とし」の解説

寺尾とし てらお-とし

1901-1973 昭和時代の社会運動家。
明治34年11月生まれ。昭和2年労働農民党の書記となる。翌年共産党にはいり,四・一六事件などでの数度の獄中生活に屈することなく地下活動をつづけた。戦後,党再建に尽力したが,41年夫の寺尾五郎とともに中国派として除名された。昭和48年1月29日死去。71歳。愛媛県出身。日本女子大卒。旧姓は若松。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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