小串郷
おぐしごう
[現在地名]川棚町小串郷
川棚村の西部に位置し、大崎半島と権現崎などがつくる小串浦に臨む。北に白岳があり、西に深浦・大藤平、東に山口・三越・白石などがある。小串郷には良前寺・般若寺などの地名が残る。江戸時代は川棚村一三ヵ郷のうちで、慶長高帳では「小串白石村」内に庶家一門大村清助の知行地二六三石余と記される。慶長一〇年(一六〇五)の大村領内高目録に小串・白石とある。正保国絵図に船掛りが悪いと記される小串浦は、東西二町・南北一町余、三〇間沖の深さ二尋三尺で、浦竈八八軒、船数四八艘(五反帆以下)、水主屋敷は一九ヵ所余で、大坂上り水主は六人。煎海鼠の請負高は三五〇斤(大村郷村記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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