川棚町(読み)かわたなまち

日本歴史地名大系 「川棚町」の解説

川棚町
かわたなまち

面積:三七・一九平方キロ

東彼杵郡の北部、佐世保させぼ市の南東に位置する。北東は波佐見はさみ町、東部は佐賀県藤津ふじつ嬉野うれしの町に接し、南部は大村湾に臨む。東部に一の宮いちのみや(四八三・四メートル)虚空蔵こくうぞう(六〇八・五メートル)高見たかみ(五三八・一メートル)など、西部に弘法こうぼう(三八七・二メートル)しら(三〇〇・二メートル)などがあり、東部を西流してきた猪乗いのり川・石木いしき川が町域の中ほどで川棚川に合流し、大村湾に注ぐ。河口部は川棚港で、西の大崎おおさき半島の付根には三越みつごえ港・小串おぐし浦などの入江がある。海岸沿いにJR大村線と国道二〇五号があり、また主要地方道川棚―有田ありた線が通る。

川棚川左岸の上組郷徳島かみぐみごうとくしま五反田ごたんだ遺跡で四世紀頃の箱式石棺群(六基)や土師器が発見され、また石鍋出土により中世の遺跡とも推定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川棚町」の意味・わかりやすい解説

川棚〔町〕
かわたな

長崎県中部,大村湾の北岸にある町。 1934年町制。農業と工業を主産業とする。農業では川棚川流域の米作丘陵地のミカン栽培が主。工業では,第2次世界大戦中につくられた海軍工廠跡地工業団地となり,そこに炉材を主とする工業が発展している。大村湾に突出する玄武岩台地の大崎半島は大村湾県立自然公園に属する景勝地で,大崎くじゃく園,国民宿舎海水浴場などがある。湾岸を JR大村線,国道 205号線が走る。面積 37.25km2人口 1万3377(2020)。

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