日本歴史地名大系 「小国川」の解説 小国川おぐにがわ 岩手県:下閉伊郡川井村小国川閉伊川支流の二級河川で、流路延長一三・二キロ。早池峰(はやちね)山・薬師(やくし)岳・高檜(たかび)山(一一六七・一メートル)などを水源とする薬師川、長者(ちようじや)森・オーヅ嶽を水源とする小国川、妙沢(みようたく)山・禰々子(ねねこ)森を水源とする尻石(しりいし)沢などの流れを集めて北流、川井村で本流閉伊川に合する。流域には小国・江繋(えつなぎ)・泉沢(いずみざわ)などの集落があり、流域面積は一九二・四平方キロ。上流は森林地帯で、とくに薬師川の上流早池峰山・高檜山山麓は檜(檜葉)材の産地として知られる。これら用材の伐出しや流送に小国川の果した役目は大きい。小国堰は現在関根(せきね)用水路といわれるもので、明治初年には堰堤延長一〇間・水路延長七二五間、水田五町一反余を潤すほか、民戸三五戸が利用した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報