小手田村(読み)こてだむら

日本歴史地名大系 「小手田村」の解説

小手田村
こてだむら

[現在地名]田平町小手田免こてだめん山内免やまのうちめん野田免のだめん大久保免おおくぼめん一関免いつせきめん本山免もとやまめん

田平村の西から南西にかけて広がる村で、北は玄界灘、西部は平戸瀬戸に臨む。北部は田平村境を釜田かまた川が流れる。山内免の総社そうじや神社は一二世紀に峰披・馴父子が里田原さとたばるの開拓を行ったとき伐り出された楠材で社殿を造営したと伝える。また同所のうみ寺は仁治元年(一二四〇)火災にかかるが、建武三年(一三三六)に修復されたという。一五世紀中頃、平戸松浦豊久の三男の栄は田平籠手田こてだを与えられ、籠手田氏を称したが、籠手田安経はキリシタンとして知られる。慶長二年(一五九七)「平戸海寺村」の三人が伊勢参宮に赴いている(「御参宮人帳」橋村家文書)。江戸時代は田平村のうちで、山内免に田平村浦分の日野ひの浦が置かれた。明暦二年(一六五六)の田方帳抜書に「田平籠手田村」のうちとして籠手田免・山内免・本山免・大久保免・荻田おぎた免・猿新田さるむた免・一関免が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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