小机村(読み)こづくえむら

日本歴史地名大系 「小机村」の解説

小机村
こづくえむら

[現在地名]港北区小机町

東は鳥山とりやま村、南は下菅田しもすげた(現神奈川区)、西は都筑つづき本郷ほんごう(現緑区)、北は川向かわむこう(現緑区)に接する。北境を鶴見つるみ川が東流し、東方を鳥山川がかすめる。字水流し堀から清水を引いて用水とする。溜井北方字野ノ池と字土井谷戸池とにある。鳥山村と当村の組合で普請する圦樋が東にあり、悪水を鳥山川に落す。鶴見川から引水する用水堰は北方にあり、「風土記稿」は元文四年(一七三九)幕府代官が造ったといい、新羽につぱ村と当村との組合持ちである。悪水吐が字鳥山川通とりやまがわどおりにあり、当村・鳥山・岸根きしね篠原しのはら大豆戸まめど太尾ふとおたる大曾根おおそね八ヵ村の組合持ちである。

「吾妻鏡」延応元年(一二三九)二月一四日条に「武蔵国小机郷鳥山等」とみえる。永徳二年(一三八二)七月六日の関東公方足利氏満料所充行状写(県史三)には「武蔵国小机保出戸村」とみえ、応永二三年(一四一六)一〇月五日の関東公方足利持氏所領充行状(同書)にも「小机保」とみえ、小机郷や小机保は、現在の小机町・鳥山町を含む一帯とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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