小松川番所跡(読み)こまつかわばんしよあと

日本歴史地名大系 「小松川番所跡」の解説

小松川番所跡
こまつかわばんしよあと

[現在地名]山内村小松川

小松川村に置かれた南部領との出入口にある番所。雄勝おがち郡・由利郡の領境の篠根子じねご番所が慶長年間(一五九六―一六一五)に設置されていることから、秋田藩成立後まもなく設けられたと考えられる。番所は高橋十郎左衛門家の屋敷内にあり、柵で囲まれていた。出入口には禁制の品を記した制札が掲げられていた(山内村郷土資料)

近世初期・中期には横手城代戸村十太夫配下の給人と足軽とが一ヵ月交代で勤務し、通行する商品に課税していたが、寛政一二年(一八〇〇)から小松川村の百姓十郎左衛門が帯刀を許され、二人扶持で番人に命ぜられた(「覚」山内村郷土資料)

横手町から白木しろき峠を越えて南部領に通ずる街道は、秋田―南部間の最も重要な道であったから、通行する旅人・荷物も多かった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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