朝日日本歴史人物事典 「小波軍平」の解説
小波軍平
生年:明和7(1770)
江戸後期の宇和島藩(愛媛県)の家臣。父は伊藤大膳。安永8(1779)年,小波司馬の養子となる。名は嘉膳。文化9(1812)年元締役,同年の萩森騒動後,宇和島藩内で国益論争が起こり,小波は運上銀制を確立して番所を増設し流通の統制をした。また財政意見書「存慮書」を提出,文政11(1828)年勘定奉行を兼帯し,7代藩主伊達宗紀の文政期藩政改革に参画して重要な役割を果たした。宇和島藩きっての財政通であった。
(長谷川成一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報