小舟渡の渡
こぶなとのわたし
福井城下と勝山城下をつなぐ往還道の九頭竜川の渡しで、森河村と対岸福井藩領中島村(現吉田郡上志比村)の間を結ぶ。
大永四年(一五二四)一〇月三日の臨時之祭礼入用之帳(平泉寺文書)に「渡守こふなと」とみえる。「越前地理指南」森河村の項に、「一小舟渡 川幅百四拾三間 水七尺 岸四間 渡守村アリ」とある。近世には舟元は代々森河村が勤めた。船は大船・小船の二種類があり、建造や修理費の負担は「大船は町郡中立会割、小船は一度限として惣割ニ金四・五両計可遣事」(松屋文書)となっていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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