肩書(読み)カタガキ

デジタル大辞泉 「肩書」の意味・読み・例文・類語

かた‐がき【肩書(き)】

[名](スル)
名刺印刷物などで、氏名上部右肩官位職名などを添えて書くこと。また、その官位・職名など。
「番地官名など細かに―して」〈蘆花不如帰
その人を特徴づける社会的な地位称号など。「肩書きがものをいう」
前科悪名
[類語]位置地位ポストポジション椅子役職役付き階級身分

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「肩書」の意味・読み・例文・類語

かた‐がき【肩書】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 姓名の脇などに、職名、官位、居所などを書き添えること。また、その書き添えたもの。商店名や商品名の脇に、その特長を示す文句などを書き添えたものをもいう。
    1. [初出の実例]「目録の片書(カタガキ)に座本をしるす」(出典:評判記・野郎立役舞台大鏡(1687)凡例)
    2. 「此店の繁昌はすてきな物にて、浜の『屑仕立』と片書(カタガキ)だにすれば、郵便万国より届くとは恐ろし」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉八)
  3. ( 姓名などの脇に添えることから ) 社会的な地位や身分を示す、爵位、勲等、学位、役職名など。
    1. [初出の実例]「囚人名前歳肩書等、入牢証文に引合相改請取」(出典:徳川禁令考‐後集・第一・巻二(18C))
    2. 「法学士の肩書(カタガキ)を利用して」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉須永の話)
  4. 前科や悪名。また、通り名。
    1. [初出の実例]「悪い事は覚へ安く、僅か一年立ねへ内に、片書の附(つく)(からだ)になった」(出典:歌舞伎小袖曾我薊色縫十六夜清心)(1859)序幕)

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