尻屋村(読み)しりやむら

日本歴史地名大系 「尻屋村」の解説

尻屋村
しりやむら

[現在地名]東通村尻屋

下北半島の東北端に位置し、太平洋に面する。尻屋崎の南にあたり、南は桑畑くわはた(四〇〇メートル)を隔てて尻労しつかり村、西は津軽海峡沿いに岩屋いわや村と接する。康正年間(一四五五―五七)の蠣崎の乱の頃は「難波崎」と称したというが(東北太平記)委細をつまびらかにしない。下北地方では尻労とともに九戸政実領地であったともいう(内史略)

雑書の寛永二一年(一六四四)四月二六日条に「一田名部之内尻屋」、同年一〇月四日条に「一尻屋・尻労 堀内理兵衛」とあり、浦番改が派遣されている。正保四年(一六四七)の南部領内総絵図では尻屋崎に船遠見番所がみえ、尻屋村一五石余とある。同年の郷村帳によれば一五・五六七石のうち一一・三七六石が畑であった。寛政年間(一七八九―一八〇一)の「邦内郷村志」には高四七・六石余、うち畑三一・七石余とあり、戸口は三八軒・一八七人。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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