尼師今(読み)にしきん

改訂新版 世界大百科事典 「尼師今」の意味・わかりやすい解説

尼師今 (にしきん)

朝鮮古代,新羅の伝説時代の王号。尼叱今,歯叱今,爾叱今,寐錦とも書き,ニスクムnis-kum,ニトクムnit-kumなどと読む。尼師今は王号として第3代儒理王(在位24-57)から第16代訖解王(在位310-356)ないし第18代実聖王(在位402-417)まで使用された。ただし,王の俗称としては新羅末期まで使用されている。尼師今の原義主君国王大王の意味と考えられているが,嗣王,継君の意味とする説もある。
麻立干(まりつかん)
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「尼師今」の意味・わかりやすい解説

尼師今
にしきん
nisagǔm; isagǔm

朝鮮,新羅の初期王号の一つ。第3~18代の王号。新羅語の漢字表記で,年長者,嗣王,継君,君主始祖などと解釈されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の尼師今の言及

【麻立干】より

…朝鮮古代の新羅の王号。新羅の王号には居西干,次次雄,尼師今(にしきん),麻立干の4種がある。麻立干は,《三国遺事》では17代奈勿(なもつ)王(在位356‐402)から第22代智証王(在位500‐514)まで,《三国史記》では第19代訥祇(とつぎ)王(在位417‐458)からはじまり,王の称号は503年から使用したという。…

※「尼師今」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android