尾ノ崎遺跡(読み)おのざきいせき

日本歴史地名大系 「尾ノ崎遺跡」の解説

尾ノ崎遺跡
おのざきいせき

[現在地名]御坊市塩屋町南塩屋

標高約一一―一三メートルの海に突出した地に位置する複合遺跡。昭和五四年(一九七九)から翌年にかけて発掘調査が実施され、古墳時代初頭の竪穴住居二、竪穴四、柱穴、同前期の方形周溝墓一八、土壙墓一、溝・溝状遺構・円形土壙、同後期の横穴式石室墳などが検出された。出土遺物には旧石器時代から中世に属するものまであるが、竪穴より庄内式の甕片、方形周溝墓の墳丘盛土・周溝より布留式併行の多量の製塩土器が出土しており、古墳時代初頭には、小規模な製塩集団によって集落が営まれたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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