尾頭(読み)オカシラ

デジタル大辞泉 「尾頭」の意味・読み・例文・類語

お‐かしら〔を‐〕【尾頭】

尾と頭。
尾から頭までの長さ。
《「おがしら」とも》始めと終わり。
「―もない夢とのみうち興じて」〈漱石・思ひ出す事など〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尾頭」の意味・読み・例文・類語

お‐かしらを‥【尾頭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 尾と頭。
    1. [初出の実例]「亦、中の甕に鮨鮎の大きに広らかなるを尾頭許を押して卅許盛りたり」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)
    2. 「尾頭のこころもとなき海鼠(なまこ)哉〈去来〉」(出典:俳諧・猿蓑(1691)二)
  3. 尾から頭までの長さ。
    1. [初出の実例]「此池に摩羯魚(まかつぎょ)とて尾首(ヲカシラ)五十丈の魚あり」(出典:太平記(14C後)三五)
  4. ( 「おがしら」とも。転じて、比喩的に ) 始めと終わり。
    1. [初出の実例]「尾頭(ヲガシラ)もない夢とのみ打ち興じて済ましてゐた自分の無知に」(出典:思ひ出す事など(1910‐11)〈夏目漱石一一)

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