屋古村
やふむら
[現在地名]大宜味村屋古
湾(塩屋湾)の北岸に位置し、北西は塩屋村。隣村の田湊と併せてヤフ・タンナと称される。間切所属の変遷は塩屋村と同じ。絵図郷村帳に国頭間切「屋こ村」とみえるが、琉球国高究帳には村名はみえない。「琉球国由来記」に「屋古前田村」とみえ、一七世紀末頃に道を一つ隔てた前田村と合併したと推測される。田湊ノロが祭祀をつかさどっている田湊巫火神が屋古前田にある(同書)。塩屋湾のウンガミの際の歌謡「アサギの後の祠」で唱えられる祈願のなかに、屋古のマキョ名「しざらもい・しざらだき」(シザラ森・シザラ嶽)がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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