山中人饒舌(読み)サンチュウジンジョウゼツ

デジタル大辞泉 「山中人饒舌」の意味・読み・例文・類語

さんちゅうじんじょうぜつ〔サンチユウジンゼウゼツ〕【山中人饒舌】

江戸後期の画論書。田能村竹田著。上下2巻。文化10年(1813)に書き上げられ、天保6年(1835)刊行された。東洋美術に関するきわめて優れた論考集。

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精選版 日本国語大辞典 「山中人饒舌」の意味・読み・例文・類語

さんちゅうじんじょうぜつ‥ジンゼウゼツ【山中人饒舌】

  1. 江戸後期の随筆。二巻二冊。田能村竹田(たのむらちくでん)著。文化一〇年(一八一三脱稿、天保六年(一八三五)刊。漢文体で記された、絵画画家に関する随筆。南画家竹田の絵画論として有名。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山中人饒舌」の意味・わかりやすい解説

山中人饒舌
さんちゅうじんじょうぜつ

田能村竹田の画論書。天保5 (1834) 年刊古今画人逸話作風に触れつつ,南画史,絵画批評を随筆風に綴る。文人竹田の面目を示し,すぐれた日本画論として高く評価される。

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世界大百科事典(旧版)内の山中人饒舌の言及

【画論】より

…中林竹洞の《画道金剛杵(こんごうしよ)》(1801),《竹洞画論》(1802)は,中国南宗画を至上とする立場から,洋風画や円山四条派を痛罵している。田能村竹田の《山中人饒舌》(1813)には,中国文人の生活理念の十分な理解の上に立った,的確な批評と,すぐれた絵画論がみられる。渡辺崋山の椿椿山宛書簡(1839‐40)や椿山の門人吉田柳蹊宛書簡(1845‐46)の内容も当時の南画家の真摯(しんし)な文人画・南宗画論学習の態度をうかがわせる。…

※「山中人饒舌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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