山猫廻し(読み)やまねこまわし

精選版 日本国語大辞典 「山猫廻し」の意味・読み・例文・類語

やまねこ‐まわし‥まはし【山猫廻・山猫舞】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代人形まわしの一種。箱に人形を入れて背負い、腰鼓を叩いて子どもたちを集め、指人形を操って見せた大道芸。また、その人。山猫を使うところからの呼び名という。山猫。
    1. 山猫廻〈盲文画話〉
      山猫廻〈盲文画話〉
    2. [初出の実例]「山猫廻(ヤマネコマハ)しの貂八が、首にかけたる箱の内、両手に遣ふ指人形、ちゃんちゃんちゃんちゃん声はり上」(出典浄瑠璃・難波丸金鶏(1759)三軒家貸座鋪)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の山猫廻しの言及

【でこまわし】より

…人形遣いの一種で,胸に箱をつり,その中の人形をまわしてみせる門付(かどづけ)の祝福芸能者。木偶(でく)回し,箱まわし,山猫まわし,首掛人形などとも称する。室町時代末期には夷舁き(えびすかき)と呼ばれる場合が多く,主要芸能は人形による猿楽能や夷舞であったが,その遣う人形をデクノボウ,でくる坊,どうこの坊などと呼んだことから,江戸時代には〈でこまわし〉〈木偶回し〉と俗称された。…

※「山猫廻し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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