岡大夫（読み）オカタユウ

デジタル大辞泉

おか‐たゆう〔をかタイフ〕【岡^▽大^▽夫】

《醍醐天皇が好み、大夫たゆう（五位）の位を授けたという言い伝えから》蕨餅わらびもちの異称。
「ふだんはわらびの餅と申す。延喜の帝の聞こし召されて、官をなされ、―とも申したると申すが」〈虎明狂・岡太夫〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

おか‐たゆう をかタイフ【岡大夫】

[1] 〘名〙 (醍醐天皇が特に好み、大夫の位を授けたとする言い伝えから)

① 蕨餠(わらびもち)をいう。

※虎明本狂言・岡太夫（室町末‐近世初）「延喜の帝のきこしめされて賞をなされ、岡大夫とも申たると申が」

② 蕨をいう。

[2] 狂言。各流。婿が舅の方で御馳走になった蕨餠の名を思い出すために、妻に有名な漢詩を次々に言わせる筋。

出典　精選版 日本国語大辞典