岩戸山町(読み)いわとやまちよう

日本歴史地名大系 「岩戸山町」の解説

岩戸山町
いわとやまちよう

下京新町通仏光寺下ル

南北に通る新町通(旧町尻小路)を挟む両側町。

平安京の条坊では左京五条三坊二保三町東側及び同六町西側、平安中期以降は五条坊門町尻小路南の地。当町の西つらは、天神御所てんじんごしよの敷地にあたる。

「祇園社記」によると、応仁の乱前には前祭さきのまつりに「岩戸山 五条坊門町と高辻間」とあり、当町から岩戸山が出された。また応仁の乱後の状況を記した年紀不詳の「ほくの次第」(同書)に、「五条坊門町高辻間 あまのさかほこ山」と、天の逆鉾山が出された。現在は岩戸山の巡行がつづけられている。

元亀二年(一五七一)の上下京御膳方御月賄米寄帳(立入宗継文書)に、中組所属の町の一つに、「五条坊門町尻」とあり、当町と推察される。同年九月二九日の光源院殿御代地子書物写(善長寺町文書)によると、「五条坊門町北半丁西頬」及び「同南半丁西頬」における「山門領竹内御門跡領御地子」は、四季分の合計が三貫七三六文に達し、加えて、北半丁西頬は一〇筆、南半丁西頬は一四筆の宅地に分割されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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