島隠る(読み)シマガクル

デジタル大辞泉 「島隠る」の意味・読み・例文・類語

しま‐がく・る【島隠る】

[動ラ四]島のかげに隠れる。また、島のかげに退避する。
「わたつみの沖つ白波立ち来らし海人娘子をとめども―・る見ゆ」〈・三五九七〉
[動ラ下二]に同じ。
「ほのぼのと明石の浦の朝霧に―・れ行く舟をしぞ思ふ」〈古今羇旅

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「島隠る」の意味・読み・例文・類語

しま‐がく・る【島隠】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 島かげに隠れる。
    1. [初出の実例]「島隠(しまがくり)吾が漕ぎ来れば羨(とも)しかも大和へ上る真熊野の船」(出典万葉集(8C後)六・九四四)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「ほのぼのと明石の浦の朝霧にしまがくれ行く舟をしぞ思ふ〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)羇旅・四〇九)

島隠るの補助注記

万葉‐三六九二」の「はしけやし妻も子どももたかたかに待つらむ君や山隠れぬる」の「山隠れ」の原文麻我久礼」を「之麻我久礼」とする写本により[ 二 ]の例とする説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android