崎山御嶽
さちやまぬうたき
[現在地名]那覇市首里崎山町一丁目
首里城跡の南に接した首里崎山町の北西隅にある。「遺老説伝」によると、当御嶽は崎山里主の死後、その徳を慕って彼の屋敷を御嶽にしたものという。崎山里主は察度王の子といわれ、「琉球神道記」や「琉球国由来記」に記載される波上宮の由来譚に登場する崎山里主も同一人物である。境内に崎山里主の墓と伝えるものがあり、御嶽の本体となっている。首里三平等の大あむしられのうち、首里大あむしられの崇所で、正月の御水取行事で巳の方が吉方の年には境内の崎山樋川の水が首里城に献上され、五月の稲穂祭には同樋川でウビナディ(お水撫)が行われた(琉球国由来記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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