川原庄(読み)かわらのしよう

日本歴史地名大系 「川原庄」の解説

川原庄
かわらのしよう

旧中島郡・丹羽郡に分布する弘福ぐふく(川原寺、現奈良県)領の初期荘園。中島郡一条・二条に一〇町四反二八一歩、四条に五町五反三二〇歩、丹羽郡一六条・一七条に一〇町の寺田があり、これがのちに川原庄と称された。散在型であり、各寺田の所在地も確定しがたい。

荘名の初見は天永二年(一一一一)八月付大和国弘福寺解(東寺文書)であるが、寺田の存在は和銅二年(七〇九)以前にさかのぼることができる(同年一〇月二五日付「弘福寺領田畠流記写」円満寺文書)。寺田は中島郡一条匂金里・建部里、二条草引里・酒墓里の四里にまたがる一〇町四反二八一歩、および丹羽郡一六条道辺里・一七条桑原里の二里にわたる一〇町からなり、成立の事情は不詳である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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