田籍(読み)デンセキ

世界大百科事典 第2版の解説

でんせき【田籍】

日本古代の班田収授に際し,班給すべき口分田をあらかじめ郷戸ごとにまとめて記した帳簿。田文(たぶみ)ともいう。戸主の姓名につづいてその戸口の口分田が,一筆ごとに条里制による表示によって,面積とともに記されていたのではないかと推定されている。班田の終了後は,民部省に送られ,田図と同様永久保存される定めであった。班田制の衰退とともにその意義はしだいに失われ,820年(弘仁11)以降は,畿内では四証年(天平14年(742)・天平勝宝7歳(755)・宝亀4年(773)・延暦5年(786))のものを除き次の班田以後の田籍は廃棄されることになり,また七道諸国では田籍の京進を中止し,田図のみ進上することになった。

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大辞林 第三版の解説

でんせき【田籍】

律令制で、戸主の名や口分田の町段歩を記した土地台帳。班田収授の際に作製され田図とともに民部省に保管された。でんじゃく。

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精選版 日本国語大辞典の解説

でん‐せき【田籍】

〘名〙 令制で、班田の終わるごとに作成した戸主の姓名と口分(くぶん)。田令口分田条により町段などを記した土地台帳。田記。田文(たぶみ)。でんしゃく。
※東南院文書‐天平神護三年(767)二月二八日・民部省牒案「今検田籍、海辺百姓、遠陸置口分、寺田交潮」

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