川尻筆(読み)かわじりふで

事典 日本の地域ブランド・名産品 「川尻筆」の解説

川尻筆[文房具]
かわじりふで

中国地方、広島県の地域ブランド。
呉市川尻町で製作されている。1838(天保9)年、菊谷三蔵が摂州有馬(現・兵庫県)から筆を仕入れて寺子屋などで販売した。これが川尻と筆の関わりの端緒。その後、上野八重吉が有馬・松江から職人を雇い入れて川尻筆製造が始まった。特に、練り混ぜという技法を用いた高級筆が有名。広島県伝統的工芸品。2004(平成16)年8月、経済産業大臣によって国の伝統的工芸品に指定。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「川尻筆」の解説

川尻筆

広島県呉市川尻町で生産される工芸品。主に書道用の筆。「練り混ぜ」と呼ばれる毛混ぜの技法が特徴。国指定伝統的工芸品。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の川尻筆の言及

【川尻[町]】より

…安芸郡熊野町とともに毛筆製造が盛んで,高級筆として全国に出荷されている。川尻筆は江戸末期に出雲松江の筆の産地から職人を雇い入れて発展したといわれ,近年は毛筆のほかに画筆,はけも生産している。また海岸の埋立地には造船,といしなどの工場が立地する。…

※「川尻筆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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