川村一水(読み)カワムラ カズミ

20世紀日本人名事典 「川村一水」の解説

川村 一水
カワムラ カズミ

大正・昭和期の土壌学者 九州帝大農学部長;愛媛大学農学部長;日本学術会議会員。



生年
明治25(1892)年8月15日

没年
昭和44(1969)年7月11日

出生地
高知県吾川郡

学歴〔年〕
東京帝大農科大学〔大正6年〕卒

学位〔年〕
農学博士

経歴
東大助教授から宇都宮高等農林学校教授を経て九州帝大教授となり、農学部長を務めた。その後愛媛県立農業専門学校長、松山農大学長、愛媛大農学部長を歴任、昭和32年退官、同大及び九大名誉教授。この間日本学術会議会員、日本土壌肥料学会会長を務め、土壌粘土の研究に初のX線回析法を応用、結晶性粘土鉱物の存在を実証した。また土壌生成学と形態学に立脚した土壌調査法を立案し、この方法による朝鮮全域の調査を指導。わが国土壌膠質化学研究の創始者で、著書に「土壌化学」「土壌膠質化学」「土壌学講話」「土壌調査法」「農林土壌学」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川村一水」の解説

川村一水 かわむら-かずみ

1892-1969 大正-昭和時代の土壌学者。
明治25年8月15日生まれ。母校東京帝大の助教授,九州帝大の教授をへて松山農大学長,後身の愛媛大農学部長となる。日本土壌肥料学会会長。X線回折法により結晶性粘土鉱物の存在を実証した。昭和44年7月11日死去。76歳。高知県出身。著作に「土壌膠質化学」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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