差し遣る(読み)サシヤル

デジタル大辞泉 「差し遣る」の意味・読み・例文・類語

さし‐や・る【差し遣る】

[動ラ四]
向こうへやる。押しやる。
「御几帳―・りて、障子より少しゐざり出でて」〈狭衣・三〉
さおを差して舟を進める。
「遊びに心入れたる君たち誘ひて、―・り給ふほど」〈椎本

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精選版 日本国語大辞典 「差し遣る」の意味・読み・例文・類語

さし‐や・る【差遣】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙
  2. ( 「さし」は接頭語 ) 手もとから物を離しやる。むこうに届くようにする。届かせる。
    1. [初出の実例]「硯ひきよせて、てならひに、〈略〉とて、さしやりたれば、うちわらひて」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  3. (船などを)進ませる。
    1. [初出の実例]「遊びに心入れたる君だち誘ひて、さしやり給ふほど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)椎本)

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