市ノ山村(読み)いちのやまむら

日本歴史地名大系 「市ノ山村」の解説

市ノ山村
いちのやまむら

[現在地名]高鍋町上江うわえ 市の山

江村の南、宮田みやだ川上流右岸の洪積台地上にあり、起伏が多い。西は穂北ほきた(現西都市)、南は新田井倉にゆうたいくら(現新富町)。寛文四年(一六六四)の高鍋藩領知目録写(高鍋町歴史総合資料館蔵)に市山村とみえる。同年の高鍋藩領地覚(隈江家記)には市之山村と記され、高三六石余。宝暦一〇年(一七六〇)当村に高鍋藩営の馬市ノ山牧設置が計画され(本藩実録)、その準備が整ったので家老手塚甚五左衛門と小田藤兵衛の両名と掛役人が実地見分をし、藩主秋月種美も狩に出た機会に観覧している(拾遺本藩実録)。翌一一年五月、かねて鹿児島藩に所望していた母駄七頭を加えた二三頭を市ノ山牧に入れ、この二三頭が残らず子を産み一挙に倍増したので牧神に酒を供えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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