市谷自証院門前(読み)いちがやじしよういんもんぜん

日本歴史地名大系 「市谷自証院門前」の解説

市谷自証院門前
いちがやじしよういんもんぜん

[現在地名]新宿区富久町とみひさちよう

道を隔てて自証院境内の南側に位置する町屋。東は善慶ぜんけい寺持場など、西は市谷三軒いちがやさんげん屋敷源慶げんけい寺持添年貢地、南は武家地。古くは市谷村に属し、早くから百姓町屋が形成されていた。寛文元年(一六六一)当地の北に自証院が移転・建立された際、この百姓町屋を尾張藩徳川家が買上げ、自証院御廟所掃除役として自証院に寄進、享保一九年(一七三四)に町屋家作を改めて許可され、延享二年(一七四五)町並地となった。年貢町屋であり、寛文一二年検地の反別は一反余。町の規模は東西間口は表裏ともに六二間、南北裏行は東側七間・西側九間、総坪数は五千五八〇坪余。文政一〇年(一八二七)の家数は二四、うち家主役を勤める家持が一五、店借が九。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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