帝位継承法(読み)ていいけいしょうほう[ロシア](英語表記)Zakon o poryadke prestolonaslediya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帝位継承法」の意味・わかりやすい解説

帝位継承法[ロシア]
ていいけいしょうほう[ロシア]
Zakon o poryadke prestolonaslediya

ロシア皇帝ピョートル1世 (大帝)が発布した帝位継承に関する法。 1722年皇帝は血統的関係のみにとらわれず,みずから後継者を選定し,一度選定したのちでも,不適当と考えれば廃することができるということが決められた。ところがピョートルはその権利を行使せず死んだため,彼の死後,帝位の継承はしばしば政争を伴ってきた。パーベル1世は,母であるエカテリーナ2世 (大帝) と不和で,長年の間その継承者としての地位を奪われるのを恐れていたので,母の死後即位するとただちにピョートル1世の法を廃して新法をつくった (1797) 。帝位は父から男子に,男子がない場合には最年長の皇弟に伝えることを規定したもので,以後ロシアには女帝は出現しなくなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android