常赦(読み)じょうしゃ

精選版 日本国語大辞典 「常赦」の意味・読み・例文・類語

じょう‐しゃジャウ‥【常赦】

  1. 〘 名詞 〙 奈良時代以後の恩赦一つ大赦についでひろく、八虐、および故意殺人、計画的な殺人、贋金造、強盗窃盗の罪を犯した者以外の犯罪者をゆるすこと。
    1. [初出の実例]「其八虐常赦所免、不赦限」(出典:続日本紀‐慶雲二年(705)八月戊午)
    2. 「此年月の大赦・常赦の度々、いかに其恩には洩たりけむ」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の常赦の言及

【赦】より

…赦は恩赦,大赦ともいい,特定個人を対象とせず,広く天下一般に布告するもので,犯罪者の罪を全免する。ただし,すべての犯罪を赦免するのではなく,律に常赦不免の罪といわれる一定の犯罪は,その対象から除く。常赦不免の罪とは,悪逆,謀反,大逆,故殺人,反逆縁坐,監守内(地位権限を利用した)の姦・盗・略人(人身売買)・受財枉法(収賄して法をまげる),殺人応死等をいう。…

※「常赦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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