平他字類抄(読み)ヒョウタジルイショウ

デジタル大辞泉 「平他字類抄」の意味・読み・例文・類語

ひょうたじるいしょう〔ヒヤウタジルイセウ〕【平他字類抄】

鎌倉末期の漢和辞書。3巻。著者成立年ともに未詳上巻は字を「色葉字類抄」にならって意義分類して平声ひょうしょうと他声の別を示し、下巻は字を訓のいろは別に分けて並べ、平声と他声の別を記述する。付篇として平他同訓字が添えられているので3巻に扱われる。平仄ひょうそく辞書としては現存最古のもの。

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精選版 日本国語大辞典 「平他字類抄」の意味・読み・例文・類語

ひょうたじるいしょうヒャウタジルイセウ【平他字類抄】

  1. 鎌倉末期の辞書。三巻。真言宗学僧の撰かというが、著者未詳。正安元年(一二九九)頃の成立か。上巻は「色葉字類抄」にならって字を天象・地儀など一三に部類し、イロハ順に並べて平声(ひょうしょう)、他声の別を記す。下巻は字を訓のイロハ別に分けて並べて音訓を示し、平声と他声に二分する。付篇として「平他同訓字」が添えられているので三巻に扱われる。平仄(ひょうそく)辞書として現存最古のもの。

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世界大百科事典(旧版)内の平他字類抄の言及

【辞書】より

…当時さかんになった漢詩作詩の助けのために作られたものである。作詩用には,このほかに《平他字類抄(ひようたじるいしよう)》がある。意義分類に四声・イロハの分類を加味したもので,嘉慶2年(1388)書写の奥書をもつ本が伝わっている。…

※「平他字類抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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