とっさの日本語便利帳 「幻氷」の解説 幻氷 幻氷は南極やオホーツク海で見られるものだが、蜃気楼の一種で、流氷が作るものといわれている。蜃気楼は漢語で、日本では春に富山湾に発生するものが有名。古く中国で、大きな蜃(はまぐり)の口から吐き出されるものといわれていた。そのいわれは知れなくとも、蜃気楼は完全に日本語化している。海市(かいし)とも書く。 酔うて漂ふ深夜の海市誰彼失せ\楠本憲吉 流氷がつくる幻氷も、酷寒地方の海の氷が溶ける春に入ってからである。 出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報 Sponserd by