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富山湾 とやまわん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

富山湾
とやまわん

富山県および石川県能登半島にいだかれた湾。中央の海嶺で東西の湾入に区別され,大陸棚は西側に広い。流入する河川の流路の延長上にはみごとな海谷が発達し,魚津の埋没林とともに新しい地質時代に海岸が沈水したことを示している。沿岸は特に東側で海岸浸食が激しく,海岸線の後退がみられる。タラ,ブリ,イワシ,カツオなど寒暖両海流系の魚獲が多く,湾岸に魚津,滑川,四方,新湊,氷見などの漁港がある。魚津,滑川の沖合いには4月から6月にかけて蜃気楼が現れ,ホタルイカの群遊がみられる。西部沿岸の有磯海 (ありそうみ) 一帯は能登半島国定公園に属している。伏木港から富山新港を経て富山港にいたる港湾は伏木富山港と呼ばれ,背後には富山高岡工業地域が形成されている。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

富山湾

沿岸から急に深くなり、水深1千メートルにも達する地形が特徴。表層水温対馬暖流の影響を受けて比較的温かく、300メートル以下は年間を通じて水温1~2度の日本海固有水があり、多様な水産物が水揚げされている。

(2009-02-25 朝日新聞 夕刊 1社会)

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百科事典マイペディアの解説

富山湾【とやまわん】

富山県北部の湾。中央部の海嶺で東西の湾入に区分され,西側には大陸棚が発達。最深部は1000m以上。対馬海流の一部が能登半島を回って流入,波食で海岸線は後退している。
→関連項目魚津[市]魚津埋没林神通川新湊[市]高岡[市]徳本峠富山[県]富山[市]七尾[市]滑川[市]能都[町]放生津放生津潟

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世界大百科事典 第2版の解説

とやまわん【富山湾】

日本海のほぼ中央部,能登半島東側の仏(ほとけ)島と黒部川扇状地の突出部,生地鼻(いくじはな)で限られた海湾。沿岸部は,西部の灘浦と雨晴(あまばらし)の岬付近が岩石海岸であるほかは,平滑な曲線状の砂浜,砂礫海岸であり,夏は海水浴客でにぎわう。富山湾の海底地形は,富山平野を二分する呉羽(くれは)丘陵の延長上にある〈神通(じんづう)海脚〉の大突出によって西海区と東海区に分けられている。〈神通海脚〉以西の西海区では大陸棚が4~6kmと比較的広いが,黒部川扇状地地先の東海区では1~2kmと狭く平均傾斜約7度で水深800~1000mの海床に連続している。

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大辞林 第三版の解説

とやまわん【富山湾】

能登半島の付け根、富山県側に広がる湾。湾内に富山港・伏木港・魚津港がある。蜃気楼しんきろうが発生し、ホタルイカ・ブリなどがとれる。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔富山県〕富山湾(とやまわん)


富山県北部に開口する湾。黒部(くろべ)川扇状地の生地鼻(いくぢはな)と石川県能登(のと)半島南東部の大泊鼻(おおとまりはな)を結ぶ線を湾口とする。海底には日本海中央部から延びる富山深海長谷(しんかいちょうこく)が大きく入り込み、湾口部では水深800~1000mに達する。海岸線は単調で、砂丘・砂州が連続する。沿岸の浅海部から深海部に落ち込む部分は漁民から「藍瓶(あいがめ)」とよばれ、好漁場となっている。周辺では、ブリ・イワシ・ホタルイカなどの大規模定置網漁が盛ん。湾奥の伏木(ふしき)富山港は特定重要港湾で、湾岸一帯は1964年(昭和39)に富山高岡(たかおか)新産業都市区域に指定され工業化が図られた。魚津(うおづ)市沖のホタルイカ群遊海面と魚津埋没林は特別天然記念物。滑川(なめりかわ)市付近の海岸は蜃気楼(しんきろう)がしばしば発生することで有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

富山湾
とやまわん

東部は黒部川河口西方の生地鼻(いくじばな)、西部は能登(のと)半島に限られた日本海の海湾。水深は1000メートルを超える。湾の中央部から北々西に延びる中央海嶺(かいれい)によって海底地形は東西に分かれる。西側は大陸棚が海岸から4~6キロメートルと比較的広く発達し、神通(じんづう)川、庄(しょう)川などの河口に続く海底谷が大陸棚を刻み、富山湾底から舟状形に長く日本海に延びている。大陸棚を利用して定置網漁業が行われている。東側は大陸棚の発達は不良で、すぐ深くなっている。湾岸は常願寺川河口以西は砂浜の海岸が多いが、以東は礫浜(れきはま)で、秋から冬にかけて低気圧が通過したあとに「より回り波」が発生し、海岸侵食が激しく護岸堤防が連続している。
 湾岸には生地、滑川(なめりかわ)、新湊(しんみなと)、氷見(ひみ)などの漁港のほか、富山、新富山、伏木(ふしき)の重要港湾があり、背後に工業地を控え、輸移出入港として発達している。[深井三郎]
『藤井昭二編『富山湾』(1974・巧玄出版・富山文庫)』

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