庄薬師堂(読み)しようやくしどう

日本歴史地名大系 「庄薬師堂」の解説

庄薬師堂
しようやくしどう

[現在地名]北条市庄

立岩たていわ川と集落の中間にあり、本尊は薬師如来坐像。現在は無住の仏堂で、十輪寺と庄の管理下にある。

薬師如来坐像は丈六で室町期の作と推定され、左右に一木造の彫像が約三〇体並ぶ。堂の規模に比して仏像が多いのは異常である。おそらく古く多数の寺院や仏堂があって安置されていたものが、しだいに寄せ集められたものであろう。

なかに像高二メートルを越える菩薩立像が二体ある。昭和三九年(一九六四)の愛媛県文化財総合調査でともに平安初期の作品として注目された。一体は木心乾漆菩薩立像でハルニレ材を使用、像高は台座を含め二三三センチ、損傷が激しく乾漆の剥落も著しい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android